66号66号

66号特許権は我が社の差別化領域を囲む塀

特許権には、
動的な機能と静的な機能とがある

  • 動的機能
    ライバルを市場から排除する機能
  • 静的機能
    塀のように、そこにあるだけで外部の進入を阻止する機能。
もっと静的機能に注目せよ!!

我が家に塀がなかったら

  • 庭は子供の遊び場になる。
  • 駅への近道なら、庭が道になる.
  • ドロボーだって入りやすくなる。
我が家にドロボーが入ったからといって、塀を壊す人はいない。それは、塀のもっている静的な機能を、誰もが知っているから。

特許権も同じ

もし特許権という塀がなかったら、せっかく築いた我が社の差別化領域を維持できない。

特許戦略=出願戦略

どこに、どれだけの塀を作るかが、特許戦略の最大のテーマである。したがって、特許戦略は、出願戦略そのものといっても過言ではない。

技術戦略と特許戦略とは車の両輪

  • 技術戦略とは、我が社の差別化領域を築くことである。
  • 特許戦略とは、その差別化領域を囲む塀を作ることである。
  • したがって、技術戦略と特許戦略とは車の両輪となる。

高い高い塀の例

  • 日本でパチンコ台を作っている会社は現在19社ある。この19社は、特許の管理会社を共同で設立し、それぞれの特許権を全てこの管理会社で管理させていた。
  • これに対して、最近、大手電機メーカーがパチンコ業界に目を向け、参入を試みた。
  • しかし、19社の特許権の塀があまりもしっかりしていたので、大手電機メーカーは参入できなかった。
  • つまり、今までは、大手電機メーカーは、特許を一件も出願していなかつた。
  • 長年特許権を蓄積してきたものと、その蓄積が全然ないものとの間では、その塀の高さは計り知れないものとなる。