Ⅵ、日本の強みを活かした「知財戦略」を立案し、推進する

1. さて、「知的財産立国日本」は、どうなった?

2002年 小泉純一郎首相は、知財立国を国家重点政策に定め、知的財産による事業保護や国民の知財意識の向上を推進する政策を発表し、「知的財産戦略本部」設置された。主たる内容は、

① 日本が持つ創造力・創作力を最大限に発揮し、技術、デザイン、コンテンツなどの無形資産を創造することを重視。

② 企業や個人が創造した知的財産を適切に保護し、保護された権利を効果的に活用できる体制を整備する.。

③ 創造された知的財産を産業に活用し、経済的な価値を生み出す知的創造サイクルを構築する。

④ 大学や研究機関の技術を企業にスムーズに移転できるよう、TLO法(大学等技術移転促進法)などを整備し、産学連携を促進する。

知財部署を持たない中小企業へ「知財アドバイザー」を派遣する仕組みが一部の自治体で設置された。大学との産学連携は、大学内に知財部署が設置され担当者が配置された、などの効果は得られた。一方、世界で通用する特許明細書の作成や休眠特許の技術移転などは、知財知識だけでは対応が難しく、人材不足が課題となっている。

お上は、知財立国日本の実現」といった指針は出せる。しかし此処での提言は、特許を出願する、特許を取得する、特許を使うといったことが優先され、無形資産の存在と運営方針が曖昧で具体性に欠けている気がする。お上は、規則を新しく作ったり、変えたりすることは出来る。しかし応用から派生する課題を根本から解決する方法や、発想は期待できない。根本的な問題解決は、やはり現場からだと思う。お上が出した規則に知恵を付けて運営するのは民である。詰まるところは民の自己責任である。

▽ 首相官邸ホームページ: 知的財産の創造、保護及び活用に関する推進計画
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/030708f.html