4、「技術発明」と「文化発明」

「知財立国日本」の実現は、うまく進んでいないが「観光立国日本」の実現は順調のようだ。「観光立国日本」の魅力は、日本文化を代表する景勝地はもちろん、日本の食文化や日本の伝統工芸、芸能、芸術などが一翼を担っている。

「文化発明」は、「技術発明」のように権利を主張して囲い込むケースは少ないと思う。むしろ、世界へ発信して日本への関心を広めることに使う「解放知財」ともいえる。

「文化発明」は、日本の文化を世界へ伝える為の重要な「知的資源」である。幸いにして通信ネットワークのインフラは整っている。リスクもあるが上手に活用すれば良い。 目先の損得(利益)に惑わされることなく、そのご褒美は、必ず廻り回って戻ってくる。

例えば自分の創作料理が世界の人々から受け入れられ、外国人のお弟子さんが誕生し、現地でお店を開くことだってありうる。それらの情報が巡り巡って日本に戻ってくれば、日本での知名度が高まり、ファンが増えてくる。また、外国人旅行者たちも本家本元の味を求めて訪ねてくれることだってありうる。

但し!ノウハウ等(技術、経験、手法・・)に関する情報は、自分のオリジナルであることの証拠として、「文書化」して残しておくことが肝要である。特許権や著作権等と違って自分で管理することになるが、(公益社団法人)知財経営協会(SIR)が知財登録(IPコード)サービスを行っている.(*)

▽食彩の王国 毎週土曜日 午前9:30~ テレビ朝日(東京ガス提供)

『食材と一途に向き合い、古から続く食文化を守り抜こうと奮闘する生産者の創意工夫があります。さらに、その思いを受け継ぎ、華やかに表現する料理人の誇り。お互いに食材への敬意と情熱に満ち、固い絆で結ばれています。そして、そのせめぎ合いは日々の料理に役立つヒントに溢れています』。番組案内の原文引用

▽テレビ東京の『世界!ニッポン行きたい人応援団』

『私たちは、どこかの国で待っているのであろうニッポンのことが大好きな外国人の方の熱い思いをご紹介したいと世界の国々で大捜索!その中からニッポンで夢をかなえたい方のお手伝いをするため、ニッポンにご招待します。』(番組案内の原文から引用)

▽テレビ東京の『YOUは何しに日本へ』

『年々増加している訪日外国人。 番組では、外国人たちの日本への玄関口、空港で勝手にお出迎えして直撃取材を敢行!! 前代未聞の空港アポなしインタビューをやり、当人の許可を得て日本滞在の目的をルポ。』(番組案内から引用)

▽2025/05/17(土曜日)20:00~20:45 新プロジエクトX  島に誇りを ~アートでよみがえった瀬戸内海~

『世界から年間100万人を超える観光客がおしよせる瀬戸内海の小さな島の物語。目当ては、アートと島に残る日本の原風景の融合だ。しかし、この海はかつて「瀕死の海」、島々は「はげ山」「ゴミの島」と呼ばれ、衰退の一途を辿っていた。再生に乗り出した教育企業だが、逆境続き。赤字を垂れ流す客の来ないアートホテル。無関心な島民。起死回生の一手は、倒壊寸前の民家を使ったアートだった。失われた誇りを取り戻す奇跡の物語。』(NHK放送番組から引用)

▽朝日新聞 2025/5/9 (金) ジョセフ・ナイ氏死去の記事から原文引用。 

『ナイ氏の代名詞ともされたのがソフトパワーだった。軍事力や経済力などの「ハードパワー」だけでなく、価値観や文化などを通じて他の国や国民を惹きつけるソフトパワーの重要性を指摘』

(*)知財経営協会:『技術発明に加えて文化発明(例えば、文芸、音楽、映画、漫画、技芸、陶芸美術品等)」等についても、世界中で豊かな日本文化の価値を高め保護活用できるように、知財登録システム等の進化改良を行い、公正・健全・発展社会の実現に向けて知的パラダイムシフトを先導します。』協会趣意書から引用)
https://www.ipbrand.org/manifest.html